ついに！……

　この瞬間がやってきました。
　来ることはないであろうと思っていたこの瞬間！

　寝飽きた……

　今日の午後からいきなり眠れなくなってしまいました。ゲームをやる気力もなし。
　朝起きて洗濯機を回しながら朝食とって、洗濯物を干したあとに寝て、昼食をとってそのあと！　横になるも、無気力なれど眠れない。
　何となく眠る工夫をしてみるが、眠れない。
　ベッドの上をごろごろごろ……。

　ふと、その理由に気づく。

　母の残した呪文の紙である。

　「宅配便が届くから云々」

　パジャマにTシャツ（上は下着なし）では荷物を受け取れない！　最低でも他人様の前にでられる格好でいなければ!!
　仕方なく短パンに履き替え、横になる。あくまでも横になる。
　TVはつまらない番組を放送している。
　時折クーラーのスイッチをオンオフしてみたり、とりあえずめがねを外してみたり。
　でもダメなのである。
　お向かいの家のワゴン車のエンジン音でさえも体が反応してしまうのである。
　そして夕方に近づくにつれおそってくる問題その2。
　「今日の夕飯はなにを作るか」

　よりにもよって、裏の団地の商店街はそろいもそろって休みなのである。なので何か必要とするならば、反対方向の嫌な自称コンビニに行かなければならないのである。
　このコンビニ、商品の取り扱いマニュアルとか読んでるのか？　と疑いたくなるくらい商品の扱いが悪い。商品の上に砂埃が載っているなんて常識なのである。
　できるだけそこでは買い物をしたくない。
　頼みの綱の姉は今日から会社だ。

　で、母の定時連絡

　「今日は函館に泊まるから」

　母よ……せめて冷蔵庫の中をいっぱいにしてから出かけて欲しかったよ……。