頭が痛いです。半鐘が鳴っているようにがんがんします。かなりのもんです。

 朝、声が出ないので(また風邪をひいた)、会社に行く前に耳鼻科にGo!
 とりあえず診察時間まで待つ。なにせ8時に着いちゃったからね。診察開始9時半まで、適当に眠ってすごそうと思ったわけですが……。

 「あら、どうしたの?」

 ちょっと善意が憎い瞬間。看護婦さんが声をかけてくれる。

 「ちょっと風邪をひきまして……。熱がないのでこちらの方に……」

 隣は内科。先週お世話になった内科である。
 そして目の前は耳鼻科。某ビルのメディカルセンターは、実を言うと町医者の寄り集まりである。

 「そうぉ? 診察時間まで間があるけど、大丈夫?」
 「眠って待ちます……」

 後1時間だ。精神科でいつも椅子を占領していることを考えればたやすい。

 と、今度は中から先生登場。

 「熱は?」
 「ないと思います」
 「とりあえず、これで熱はかってみて」

 と、取り出したりまするは体温計。
 ほい、と受取り脇の下に挟む亀。
 電子音が鳴り、体温計を取り出す。

 35.9℃

 亀の平熱、低いです。

 「うーん、熱はないねぇ……」

 現時間9時也。
 近所の医者達もあわただしく準備を始める。

 「亀さん、こっち来て」

 先生に呼ばれる亀。診察椅子に座らされて、経過を言う。
 後はおきまりのどの検査。

 「うーん、あまり腫れてはないねぇ……」

 と言いつつ、取り出しますいつもの嫌な棒。
 ぐいーーーーーーーーーーーーっとのどを押す。
 もう一方ののどもぐいーーーーーーっと。
 膿を出すのだが、これが非常に痛い。で、その後がもっと悲惨。
 先生、左目の端に見えます。これから先生が何をするのかを。
 まあ、これ目当てで来たんだけどね。

 脱脂綿にルゴール液をつけた棒を、のどの奥にぐりぐりっ! と動かす。つける。

 吐くかと思いました。そのくらいこの先生は強烈です。でも、人の話を聞いてくれるから好き……。が、裏目に出た。

 「食事は? 取ってないの!? ○○さーん、点滴の準備して」

 て、点滴ですとぉ!? 耳鼻科で点滴とは聞いたことがない。
 ついでとばかりになぜか先生、細い注射器を持っていらっしゃる。

 「あ、血管なら右の方が……」
 「ううん。抗生物質のアレルギー検査だから」

 早い話が皮下注射。筋注よりも皮下注射の方が痛いなんて聞いたことがない。

 「ロビーで15分ほど待っててね」

 なるほど。これで15分となると、丁度診察開始の時間。
 う〜ん、先生ムダがない。
 というわけで亀もいそいそと準備。なにせ「点滴」ですからね。トイレに行っておかねばなりません。
 で、9時半。診察開始。当然最初は亀。

 アレルギー反応を見てOKとした模様。
 寝台に寝かされて、腕をぱんぱんぱん!
 なんと! 先生自らが注射をすると!?
 でも、そこ……手の甲……。

 ……やられちまったい……。

 亀は医者や看護婦に優しくありません。肘の中で血管を見つけるのを断念した先生。見える手の甲に点滴針をさすことに。

 ぷし……

 もういいです。痛いとも何とも言いません。他に見つけるの、大変ですものね。
 トホホになりながら、点滴を見る。

 ……びん!?

 最近の点滴と言えばビニール袋に入ったあれを思い浮かべるでしょう。なのに、ビン! ガラスのビン! そこに抗生物質を注射器で添加する先生。

 うっきょーっ……

 この、病院で、ビン!? 最新機器が揃っている(今まで通った中で一番の)この病院でビン!?

 ……その後、寝台はカーテンで区切られ、亀記憶を無くすのでありました。

 残っているのは頭痛のみ。もうこめかみががんがんします。げしげし叩いちゃったりします。

 もう、本当に亀が体の自治権を取り戻すのはいつになるのでしょうか?

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