さて、朝は5時半起きでした。
 5時半に起きて、6時に家を出る。トランクは重い。まあ、二人分入っているのだから当然。
 ……ところが。
 幸先悪いことに電車が止まる。

 バスに間に合うんかよーっ!

 幸い5分ほどの停車で済み、空港行きのバスに間に合う。
 バスの中で朝食。朝食は親の作ったおむすび。おむすび用のふりかけ、亀指定。うまうまと食べるが、なんだか頭が痛い。
 到着成田空港。初の第2ターミナル! 頭痛をモノともせずに歩き回る。スタバ発見! でも、通り過ぎる。その代わりカメラのメモリーを購入。万が一足りなくなったらつまらないもんね。
 チェックインまで時間をつぶす。換金したり、換金したり……。
 で、チェックイン。と同時に2千円戻ってくる。ツアコンのお姉さんとご対面。年の頃は30半ば左手薬指におしゃれな指輪をしている。ほう、既婚者か。

 「それでは皆様お集まりでしょうか」

 ツアー参加者25名。うち男性2名。有閑マダムの集い確定。亀より若い人が5人ほど。
 ぞろぞろと手荷物検査を受ける。今回はゲートをくぐってもチャイムが鳴らない亀。何となく寂しい。が、まあ、良かった。
 今度は出国カウンターに並ぶ。そっかぁ……。出国カードを書かなくても良くなったんかぁ。で、判子をパスポートに押してもらう。

 わーい、出国だぁ!

 飛行機はSAS。さすがに外国の航空会社だけあって、スッチーが白人ばかり。金髪碧眼だぁ! さすが北欧の飛行機会社(ちなみに2名日本人スタッフ)。
 が、これは文化の差か?
 飛行機のテイクオフ、急発進急上昇。親に言ったところ、「私もそう思った」とのこと。よってあっという間に水平飛行。いよいよユーラシア大陸横断の旅が始まる。
 まずはドリンクサービス。トニックウォーターがあるのでそれを指定。久しぶりに飲むトニックウォーター。いやがうえにも海外気分(国内で置いている店が少ないので)。そしてミールサービス1回目。
 さすが海外の航空会社! 美味!(亀の統計では、国内の会社の場合国際線の食事がまずいことが多い)肉の扱いが何とも言えない。さすが航空会社が競う部門! これはよいですよ。
 食後に緑茶をもらって、一段落。

 ……う。

 ……き……

 ……気持ち悪い。

 亀の特性に一つ旅行に際して気をつけなきゃならない項目があります。

 「長距離の異動は酔いやすい」

 大陸の上を飛んでおります。途中には砂漠もあったり、山脈があったりします。
 よって気流は不安定。時折ががが……と機体が揺れる。見事に酔う。
 吐きたい。一刻も早く。気持ちが悪い。のしかかってくる引力。この引力から逃れられるなら墜落しても良い!
 一番後ろのギャレーの側、トイレの待ち行列に並びながら、ついに座り込む亀。
 当然ギャレーの側なのでスッチーが居る。
 スッチーがぬらした紙ナプキンを渡してくれる。 片言の英語で頭が痛いことと気持ちが悪いこと、薬は持っていることを伝える。
 ともかく飲め、とお湯をもらう。飲んで、何となく楽になる。とりあえずトイレに入って吐いてみようと思うが、もう消化されて吐くものがない。
 シートに戻って頭痛薬を飲む。グロッキー。すると、さっきのスッチーがやってきてインスタント氷嚢と濡れタオルをくれる。ついでにシートも倒してくれる。
 すごく優しさが身にしみる瞬間。そのまま、しばらく爆睡。ちなみにとなりに座っている親は、TVゲームのソリティアに夢中。
 ふと目を覚ますと軽食のサンドイッチ(パンにチーズを挟んで三角形に切ったモノをラップで包んである:一切れ)を配っている。胃の方が治まってきたので、もらう。食べる。再び寝る。
 氷嚢の氷が水になる頃起きる。薬が効いたのかなんなのか、とりあえずギャレーに行って、濡れタオルと氷嚢だったモノを返す。お礼を言う。
 
 「ヨッパラッチャッタ?」

 たどたどしい日本語だが、うなずく亀。でも、もう大丈夫と言い、再びお礼を言う。
 猿岩石よ、君らは偉い。よくぞこんな長距離をって、まだ地図にはモスクワが出てくるほど西に行っていない。旅程の半分くらいしかまだ乗っていない。
 げーっ。まだ乗るのかよ……。と思いつつ、寝る。寝逃げの典型的な例。

 で、良い匂いに目を覚ます。3回目の食事。残さず食べる。外はゆっくりと夕焼け模様。忘れずにいつもの薬を飲む。
 しかーし、それで終わったわけではなかった。

 飛行機が降りるのは目的地ノルウェーのトロムソではなく、デンマークのコペンハーゲン。ここで入管を通る(欧州同盟のため最初に降り立った国で入管を通らなければいけないそうだ)。んが、亀英語に泣く。何を言っているのか解らない。しかも怖そうな人だし、早口だし。困っていたら「しかたねえな」と言う顔をして、そのままスタンプを押して通してくれた。

 でっかい空港。乗り継ぎまで3時間あるので、空港内一時解散。すぐ側にある本屋に入る亀。エッダ辞典(英語)を発見。成田で変えたお金で買う。もうそれだけでほくほく状態。クライブ・バーカーの本もあったけど、さすがに小説は難しいので(それにホラーだったし)買うのを止める。代わりにハリポタ賢者の石英語版を購入(日本語版を持っているので、これなら何とかなるだろうと思う)。
 集合後、今度はSASのオスロ行きに乗る。今度は近いので40分ほど。しかし、国際線のため、ドリンクサービスとしっかりとしたミールサービスがある。

 ……おい……

 まあ、美味しく戴きましたがね。飛行機に乗るときに、不意に認識。

 せっかちなのは万国共通……

 オスロから飛行機に乗るですよ。予め席も決まっているですよ。ただ搭乗が少し遅れただけなのに、搭乗口に人だかり。しかも、こっちの人は並ぶことを知らない。わらわらと人だかり。
 まあ、そうして今度はオスロに着く。
 オスロで一回荷物を受け取り、国内線に乗るために預けなおし。また3時間ほど時間が空く。一時解散。再び本屋に向かう亀。
 早速「カレワラ」探しの第一歩。
 ちなみに英語版「エッダ」はGet。でも、本屋の人に「カレワラ」と言っても通じない。ので行く前に調べておいたHPのプリントを取り出す。
 するとPCで検索してくれる。
 無い、とのこと。
 まあ、仕方ないや、と思いつつ空港内をぶらつく。ちなみに現時間夜の9時。飛行機の時間は10時半。

 ……環境権の主張は無いのか?

 夜中の10時に飛行機が発着しようモノならば、日本じゃこぞって反対するぞ。なのにこっちは有り。国力でねじ伏せているのか、それとも市内にはほど遠いので問題ないのか?

 様々な謎を孕みつつ、飛行機に乗る。
 今度は国内線の為か、座席は決まっていない。1時間50分のフライト。
 亀、最後尾ながらも窓際Get。寒い。で、襲いかかってくるミールサービス……。
 日本と北欧、約8時間の時差があります。
 よって、本日は単純計算で8時間多いことになります。だからといって、

 一日に5食も食えるかよぉ!
 しかも現地時間で10時過ぎにお肉だぜぇ!
 
 でも、食いました。

 ふと思ったこと。
 これって「オーロラツアー」じゃなくて「食い倒れツアー」の間違いなんじゃないの?

 ちなみにホテルに着いたのは深夜1時を回っておりました。寝たのは2時過ぎ。これで5時間後にはおきろって? 無謀だよぉ……

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